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プランタがお手伝いさせていただいた庭をいくつか。

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新大阪ステーションホテルの庭

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新大阪ステーションホテルの庭

新大阪の駅近くのビルに囲まれた場所。日照時間が短い場所。ビルという大樹に囲まれたこの場所に、森の様な庭のイメージは必然的でした。
とはいえ奥深い森の様ではリニューアルされたホテルの明るく柔らかなイメージと合わないため、森の端っこ、林縁ぐらいの風景で。モミジやヤマザクラ、ウワミズザクラ、カマツカなど里山をイメージした構成にしました。
この庭はステーションホテルの2棟をつなぐ中庭のような場所にあり、森を横切るアプローチの先、ピロティに設えたデッキスペースは、オープンエアーのロビーのような都会の森を楽しむ場所となりました。
柳生の庭 その2

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柳生の庭 その2

以前作庭させていただいた柳生の家。主屋の改修に伴い奥の間に面した庭の改修を行いました。
今回の改修により窓や障子は引き込まれ、壁や床に和紙を張られた部屋は解放された空間となる。奥庭は荒れていましたが、正面には時代を経た力強い石積が控えており、庭における改修の役割はそれほどないなという印象だったのですが、施主さんから「水琴窟が欲しいんだけど」とリクエストをいただきました。ただ、敷地は地下水位が高く普通に水琴窟をつくると共鳴体となる壺が水没してしまうという問題があり、思案した結果、壺を埋めずに飛び出した部分をアルミニウムで制作した筒で覆うことにしました。
静かな柳生のお屋敷のさらに奥の間の奥庭で、水のしずくが奏でる小さな音は、ささやかなアトラクションです。

撮影:齋梧写真事務所
NEW LIGHT POTTERY の庭

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NEW LIGHT POTTERY の庭

打ち合わせを進めるなかでの「何もないのも贅沢ですよね」という一言。
何もないものをデザインするという禅問答のようなやりとりも、この人たちとこの建築とそしてこの場所があれば「有りかも」とそんな気にさせられたプロジェクトでした。
要素を減らしながらも庭として成立する。その加減の線をどこに置くのか。悩みながら出来上がった庭はそんな迷いの跡もないほどにシンプルな庭になりました。

撮影:河田弘樹
柳生の庭

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柳生の庭

古い土地や建物はどこか力強い。乱暴な分け方ですが、在り続けるにはそれなりの力があるのだと思います。
柳生にある武家屋敷。長屋門を宿泊スペースへと再生する工事に伴い、サービスヤードであった裏庭の改修を行いました。着手前はやや荒れた裏庭としか映らなかったのですが、少し手を入れ始めると居心地のいい場所へと変わり、最終的にはずいぶん手を入れたはずなのに前からずっとこうだったような気さえしています。
変化を期待したデザイン上の違和感などもあっさり取り込まれ、意図や表現が消えるような感覚がありました。「ここまでやってもいいかな?」「これ以上は余計かな?」庭との対話というよりもお伺いをしながら、じっくりと取り組めたと感じています。

撮影:齋梧写真事務所
永和の庭

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永和の庭

建物の改築に伴う庭の改修。
改修ですから文字通り改めるのですが、庭において「古い」ことはよい要素でもあります。古びた石造物や太い幹を持つ樹は、経てきた時間を感じさせてくれますし、新しい材料では出せない風格を与えてくれます。
ですから改修では「新しくする」ことよりも、前よりも「良くなる」ことが重要になります。建物の改築に伴う庭の不具合を整理し、暮らし方の変化や新たな要望などを加味して、何をどう良くするのかを取り決めながらデザインを進めていきます。
完成した庭が、諸々具合よく行き届いたうえで継続した時間を残せていたら、尚良しです。
はなれの庭

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はなれの庭

徳島市内から那賀川沿いに車を走らせた山あいに「木頭」という地区があり、そのなかの小さな集落にひっそりとある宿の庭。施主と建築家と事前に共有した大きなイメージと道具を持ち、材料は敷地にあるものだけ、身ひとつで向かった現場でした。
土を掘って小さな池をつくり、その掘った土で少しの築山をつくる。ある樹はできるだけ残し、不要な枝葉を剪定する。敷地から大量に出てくる石を並べて人の領域をつくり、それ以外は自然に任せ、ふたつの領域を跨ぐように桟橋を掛ける。こうして文字にするとなんだか哲学的にも聞こえますが、唯々できることをできるだけの庭でした。それでも、迫るような山々があって、緩やかに流れる川があり、夜は真っ暗で美しい星空があるこの場所で、庭に求められることは邪魔をしないことかもしれません。

撮影:下村康典
東古佐の庭

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東古佐の庭

現場までの道のりは1時間40分ほど。京都縦貫道を降りて篠山街道を西へと向かう途中、田んぼの中に小さな薬師堂がそっと建っていて、端正で愛らしいお堂を見ることが道中の楽しみのひとつでした。
庭をつくる材料は現場にあるものや近くで手に入るものを使い、そこへ植栽を加える。田舎家の濃厚な庭構えを薄めてあっさりと仕上げることにしました。
先に改修の終わった建物では篠山へ移り住んだ施主家族の生活が始まっていて、縁側でお茶をしながらいろんな話をしました。丹波篠山と、この地での暮らしを楽しむ人と、家が持つ時間(ペース)にすっかりはまってしまい、仕事の内容よりも向かう道中や過ごした時間ばかりが記憶に残る。そんな小旅行のような現場でした。

撮影:笹の倉舎/笹倉洋平 (薬師堂のみplanta撮影)
天理小路の庭

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天理小路の庭

開け放たれた窓から何が見えるのか。
住宅の庭に求められる要素はいくつかありますが「窓」から何が見えるかは、大事な要素です。
建物をどう見せるかも重要ですが、建物の中から見える景色は住み手には大切な視点です。当然その景色には庭だけでなく周辺環境も関わってきます。
何を隠して、何を見せるのか。それは建物のプランとも密接にかかわってくることですから、まずは建物の特性を知ることから始めます。住み手や建築家や建物の作り手がこだわる焦点と、庭づくりがうまく重なることで「暮らしの風景」の一部になれればと思いながら。

だから晴れた朝には、窓を開け放してほしいと思うのです。

撮影:笹の倉舎/笹倉洋平
恋野の庭

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恋野の庭

庭で過ごす時間。といってもいろんな時間があります。
せっせと庭仕事をする時間。のんびりとお茶する時間。ご近所さんと立ち話する時間。
友達を呼んでバーベキューする時間。ただただぼーっとする時間。など。
だけども庭は「外」にあるので、何をするにも良い季節や時期は短かったりします。
新緑も美しい春の日はポカポカと気持ちのいいものですが、日が傾くと途端に肌寒いということはよくあります。

この庭では、庭で過ごす時間や機会を増やすためのひとつの答えとして「外暖炉」をつくることにしました。
夜の庭で過ごす時間。お酒なんか飲みながら。そんな時間もありますよ。
no.11の庭

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no.11の庭

集合住宅では住戸部分はそれぞれの専有部分となりますが、庭は共用部分なので「みんなの庭」ということになります。前庭はみんなを迎える顔ともいえる部分ですし、みんなの玄関にもなります。
さらに今回は中庭のある計画だったので、みんなの中庭は通り過ぎるだけの庭ではなく、テーブルやイスを置いて過ごせる場所をつくることにしました。(写真ではまだ置いていません…)

集合住宅ではお隣さんと顔をあわせたくないということもありますが、文字通り集まって住むわけですから個人住宅では得難い暮らし方も経験をしてほしいとも思います。