「十勝千年の森」

先月の話ですが。開園10周年を迎えた「十勝千年の森」で開催された、ガーデンデザイナー ダン・ピアソンさんとヘッドガーデナー 新谷みどりさんによるガーデンアカデミーに参加してきました。

自身の庭についてまとめた著書「Home Ground : Sanctuary in the City」に出会って以来、大好きなガーデンデザイナーであるダン・ピアソン。彼の手掛けた十勝千年の森の「アースガーデン」と「メドウガーデン」は一度行きたいと思っていた場所でした。

ダン・ピアソンさんが語るアースガーデンとメドウガーデンのデザイン手法に関する話はどれも興味深く、特に綿密な植栽計画には驚かされました。ナチュラリスティック スタイル（自然主義の庭）とも呼ばれる植栽手法から、もっと感覚的なデザインをイメージしていたのですが、深い植物知識と十勝の風土への理解をベースに、幾重にもレイヤーを重ねるような植栽計画は、ため息ものでした。

そしてナチュラリスティック スタイルを実現するため、新谷さん自身が「実はハイメンテナンスなんですよ。」と語る管理手法にも学ぶことが多く、十勝の厳しく強烈な風土のなかで如何にこのガーデンが成立しているかの一端を知ることが出来ました。

憧れの庭で憧れの人に出会った興奮を抑えながら書いていると、なんだか堅苦しい文面になってしましましたが、

十勝千年の森は雄大な風景に、繊細で丁寧な仕事が織り込まれた「なまら」気持ちのいい場所でした。できればシーズン毎を見てみたいけど。遠いなぁ。

手前におかれたポット苗で当初の植栽を再現。生育すると後ろの植栽になる。