「雨の庭、音の庭」
今年のオープンガーデンは雨でした。
当日までは、週間天気予報を何度もチェックして、閉じたり開いたりする傘マークに悶々としていました。
そして最後まで傘マークが消えることはなく、天気予報も外れることはなく、それはもう土砂降りの雨でした。緊急警報のおまけつきです。
けれども、そんな土砂降りの中を途切れることなく集まって来ていただいた方々には感謝しかありません。
傘をさして、合羽を着て、長靴をはいて、集まった人たちがピロティで雨宿りをしながら庭を眺めていてる。
強くなったり弱くなったりを繰り返す雨の音。雨に合わせるように鳴きつづけるカエルの声。
そこへギターの音色が、音楽が、そっと重なるように加わっていく。
それはなんだか非現実的で、とても不思議な時間に思えました。
音楽のように眺めながら頭の中は違う事を思うような、瞬間に気持ちが動くような庭をつくってみたいと思った頃がありました。音楽の持つ力を前にして、いつかそんな庭づくりに少しでも近づければなと改めて思いました。
ため息で迎えたオープンガーデンは、雨のおかげでより思い出深く、お越しいただいた皆様のおかげで素敵な時間となりました。
本当にありがとうございました。